今回紹介するのは壁で他の空間と隔てられていないオープンな子供室です。リビングやキッチンの延長として存在する子供室は自然と家族の目と気配が届くスペースとなり、コミュニケーションや教育、安全性、間取りの面などで利点が多く得られます。個室を必要とする思春期に入るまでは、オープンな子供室で家族との親密な時間を過ごしてもらうのも悪くないはずです。
最初に紹介するのは建築工房DADAによる住宅です。吹き抜けの大きな空間を囲むように架けられたスキップフロア、そのひとつが子供室となっています。しかしこの住宅においては、レイヤーされたフロアのどこをなんの部屋に定義するかはあまり大きな問題ではなさそうです。光がたっぷり差し込む開放的で伸びやかな空間で子供たちも伸び伸びと健康的に育っていくことでしょう!
リビングの一角にあるのは飾り棚の付いたオープンな畳スペースと黒板… そして小さなアーチから出入りする隠れ家です!子供たちにとっては絶好の遊び場であり、いじけてしまった時の逃げ場にもなりますね。太い梁から吊るされたスウィングもポップで楽しい雰囲気作りに一役買っています。ソファの配置でゆるくゾーニングされたキッズエリアです。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の子供部屋を紹介しています◀
子供室があるのはLDKを見下ろす位置。デスクは造り付けでリビングの方向を向いて設置されています。座る位置はそれぞれ子供室、リビングのソファまたはダイニングチェアなどと離れていたとしても、デスクについた時の子供の視線は自然とLDKへ向きます。適度な距離感で家族を意識しながら過ごすことができるでしょう。
クレジット: ジャストの家
一階LDKから階段を上がった先にあるのがこの子供室。階段を上がり左右でスペースを分けているので壁やドアが無くても適度な距離感を感じることが出来ます。ミニマルなインテリアはフレキシブル性が高く、将来的な変化にも対応させることが容易です。子供たちはこのスペースをどのように使い、今後どんなことを必要としていくのか、部屋はどのように改造されていくのか、そんな変化も暮らしの楽しみのひとつと言えるかもしれません。