浴室は毎日使うところ。なるべく使い勝手の良いデザインにしたいですよね。ライフスタイル、ライフステージによっても求められるデザインは変わってくるもの。例えばバスルームのドアはどんなものがよいでしょうか。高級感を重視したデザインのドア?それとも小さな子が怪我しないようなもの?車椅子の方用に適したものもありますよね。今回は、いろんなデザインの浴室扉をご紹介するとともに、メリット・デメリットについても考えていきます。
浴室のドアにもおしゃれさを演出したいですか?例えばこちらはディンプル建築設計事務所の手がけたお宅のバスルーム。床材には大谷石が使われており、扉のサッシには水に強いヒバ材が取り入れられています。シンプルでモダンなデザインの扉はガラス張り。スタイリッシュで開放感がありますが、脱衣所から中の様子が見えるため、来客時にはちょっとどきどきしてしまうかも?!落ち着かないようであれば、部分的にすりガラス効果のあるフィルムを貼るなどするといいかもしれませんね。
Photo: Takumi Ota
ユニットバスでは、浴槽と洗面所部分とを分けるのにシャワーカーテンが使われることが一般的。とはいえ、シャワーカーテンは消耗品であるため、環境のことを考慮するとなるべく避けたいものです。こちらのユニットバスでは、浴槽の縁に沿って水除けのための折れ戸がついています。ガラスなので小ぢんまりとしたバスルームでも圧迫感がなく、カルキなどがついてもお掃除も簡単に行えそうですね。狭いところが苦手な方や環境問題に関心の高い方にはおすすめです。
バスルームのために広々とした空間が割けるのであれば、扉も大き目の物が選べます。こちらのお宅では、すりガラスの引き戸が設置されています。引き戸のよいところは、入浴中に人が倒れても、扉の開閉を妨げることが少ない点です。扉に寄りかかる形で倒れてしまうと、ドアの形状によっては開けるのに時間がかかってしまうことも。また、入り口の幅がある程度広く取られていることが多いため、出入りもしやすいですね。
デザイン性に重視したお宅では、意外なアイデアが取り入れられていたりすることも。こちらのお宅では、バスルームは箱状のスペースに作られており、入り口は広々と開けられています。扉として取り付けられているシャワーカーテンが開け放たれていると、リビングから浴槽が見える大胆なレイアウトです。ミニマルでスタイリッシュなインテリアであるため、普段目にすることのない空間が見えていても、オブジェかなにかのような効果となりそうですね。
Photo: Akihide Mishima
最近の一般家庭でよく目にすることがある浴室扉は、中折れ戸のものではないでしょうか。間口が狭くても設置が可能で、かつしっかりと閉じることができるため、外に水が出てくることもありません。ただ、桟や換気口などの形が複雑になったパーツの部分は、掃除がしにくいこともあります。お手入れの仕方については、説明書をよく読み、不明な点は専門家に確認するようにするとよいでしょう。カビ取り剤などの使い方にも気を付けたいですね。
高齢化社会と言われるようになって久しいですが、介護などのために家を改装されるかたも多いのではないでしょうか。スロープを付けたり、段差をなくしたりすると、それだけでも室内での事故が防げます。浴室の扉は、やはりスムーズに開く引き戸が安心です。こちらのお宅では、間口の広々と取られた浴室デザイン。車椅子でも介助の人と一緒に楽に入れる広さがあります。逆に、車椅子でも一人でなんでもできる場合には、取っ手の部分を低く設置することが大切です。