本日紹介するのはロシア・レニングラード地域北部の村に建てられた一軒の住宅。丘の上にあるという敷地、そこを取り巻く豊かな木々、降り積もった雪… そんなおとぎ話風の状況にもしっくり馴染んだカントリースタイルの住宅です。現代的なエレガンスも持ち合わせており、木材をメインに使用した外観は日本の風景にも似合いそう。
手掛けたのは建築家Snegiri Architectsです。
詳しく見ていきましょう!
黒い外観が雪景色に映え、とても印象的な佇まいとなっています。三角屋根に煙突という組み合わせはとても古典的なカントリーハウスですが、こちらはひと味違います。木製の窓枠が黒と鮮やかなコントラストを作り、テラス側の2レベルに渡る大開口も相まって現代的な洗練を感じさせています。
反対側からのアングルです。左手に見えるのがエントランス。建物を斜めに切り込んだようなミニマルなデザインが人々を導きます。エントランスに開口部はありませんが、木材が全面的に使用されているので温かい雰囲気です。ここのみ地と図の色が反転していることも、モダンなアクセントとして機能しています。
外壁に使用されているのはカラマツ。美しい木目と質感が趣を感じさせます。塗料をべた塗りした黒とは異なり、見る角度や日差しによって少しずつ色が変化して見えるのも魅力のひとつ。和モダンの住宅にも適用できそうです。
1階にはオープンプランのLDK、暖炉、ゲストルーム、ゲスト用バスルームなどがあります。日当たりの良い南側には2レベルに渡る大きな開口部を設置し、ロシアの厳しい冬の間も暖かい日差しをたっぷり取り込みます。その前面にはテラスがあり、春夏は外部スペースも存分に楽しむことができます。
二階には3つの寝室、子ども用プレイエリア、バスルームなどがあります。
現代的なカントリースタイルが好きな方、シャレー(スイスの山荘)スタイルが好きな方はきっと気に入ったのではないでしょうか。地域の気象現象まで取り込んで、魅力を放つロシアの住宅でした。