土間は、炊事の場所として、また雨の日に用具の手入れをしたり、来客とおしゃべりする空間としてフレキシブルに使われていました。ある時はキッチン、ある時は客間として、多目的に使うことが出来る土間床を、近年、現代的な住まいに取り入れる人が増えてきました。そんな土間床で印象的な住まいをつくる15の実例を紹介していきます。
土間床が玄関からリビング・キッチンへと続く住まい。広々とした玄関土間は、半屋外的なキッチンリビングの延長としても機能します。TVやソファーのある寛げるスペースは、やや奥まった位置に設けられています。
「住まいの写真」ページでは様々な種類の家を紹介しています。◀
※ リビングの写真ページ
玄関続きの土間空間として趣室が設けられています。サーフィンや趣味の用具を車への搬出入も考慮して、駐車スペースから近い位置、そして濡れたままでも気兼ねなく持ち込めるよう玄関続きの土間空間として趣室が設けられています。
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こちらは、多目的に使用できる玄関土間に可動式の下足棚を設置。出窓部分の側面には有孔ボードを設け、気軽に洋服やコートなどが掛けられる使用に配慮されています。造作棚も可動式にしておくことで玄関土間のフレキシブルさを活かすことができます。
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こちらの住まいの玄関土間スペースは、ウォークインクローゼットに直接つながる動線とすることで、玄関を整頓しやすくしています。自転車も持ち込める余裕のある玄関土間は、大荷物を運び入れるのにも効率が良いですね。
クレジット: L.D.HOMES@
仕切りがなく緩やかに繋がる空間と遊び心がある住まい。ゆとりのある土間空間は、来客との団欒を楽しめる場所や書斎として活躍するワークデスクが設けられ、多目的に活躍してくれます。明るいトーンのコンクリートが白を基調とした内装をよりナチュラルでシンプルなインテリアに仕上げています。
壁で仕切られない玄関土間はLDKと繋げるとよりオープンな間取りになり、開放的な印象を与えます。
こちらの住まいは、一階は完全にワンルームの一体感のある空間です。グレーの玄関タイル土間と落ち着いた色味のフローリングが都会的ですね。
玄関先から家の一番奥の居間に至るまで床仕上げをすべて モルタル打ちとした住まい。自然と外部から繋がる玄関は、まるで外部にいるような大らかな印象を居住空間に与えています。大らかさを活かす空間はスキップフロアで緩やかにゾーニングされています。
近年は、モルタルなどを使って土間をつくる家が増えていますが、本来は、赤土や砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗って叩き固めた三和土(たたき)仕上の玄関土間が多く見られました。コンクリートやモルタル、塩化ビニル樹脂等でつくられたPタイル、タイルや大理石などが多く見られます。
海の近くのサーファーズハウスです。玄関土間は広くとり大人の遊び場にしています。建坪が小さいため上階のリビングダイニングはワンルームとなっており、珪藻土や無垢の厚みのある杉板など自然素材をふんだんに使用しています。
勾配天井が印象的なこちらの住まい。勾配の低いエリアは、タイル貼りの玄関土間とし、奥の土間リビングへと繋がります。一段低くい位置に設けられているので、勾配天井の低さを感じにくく、一方、リビングキッチンの縦の広がりが強調されています。
クレジット: 平桂弥(studioREM)
こちらのガレージインハウスには通り土間が設けられ、駐車場から玄関へと段差無く繋がります。居住空間を縦に繋ぐ階段上階にはトップライトが設けられ、一階玄関駐車場スペースも明るい印象に保たれています。
クレジット: photo by yia
こちらは細長い敷地に沿った住まいの間取りを持つ家。玄関土間から庭まで見通す入り口は、手前右は倉庫となっており、バイクや日用品などが収められる使用にデザインされています。
内外が曖昧な生活を引き継げる空間にもなっています。
クレジット: 撮影:笹倉洋平
ワンルームのフレキシブルな大空間に、一直線に大胆に設けられたモルタル仕上げの土間が印象的です。もともとあった4LDKの間取から、間仕切り壁を取り払いワンルームの開放的な空間を創りました。
モルタル仕上げの土間、木板を張り合わせた壁が素材感と個性を空間に与えています。
建具を開放すると、コンクリートの玄関床に隣接するリビングと一体的な居室空間となります。夫婦の趣味である自転車をメンテナンスできるこの土間床は、居室全体に伸びやかさと半パブリックな空気感をもたらします。床は、コンクリート躯体に蓄熱し、緩やかに輻射暖房するため、冬期も快適な居住性を確保します。
こちらはリノベーション時に、一階には全開引戸の巨大な土間床と一続きのリビングのみというシンプルな間取りに変更した住まい。玄関土間の開口部からは、天気の良い日は江ノ島、伊豆半島、富士山をなどの絶景を望むことができます。